老後の生活にゆとりを持つための生活費は一体いくら必要?

家と杖と電卓

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ほなみ

副業アドバイザーの鈴森ほなみです。

私の母は、年金を受け取っている年齢なのですが、年金だけでは生活にゆとりを持つことができず、今でもパートで働いています。

働くことは特に今のところ問題はなく、「後、10年はバリバリ働くで~」と日々頑張っています。

母のように生活費のために、年金とプラスαとして働くというのも1つですが、体調を崩すようなことがおこれば、たちまち生活が立ち行かなくなってしまうことに。

ほなみ

老後の生活が立ち行かなくなるのは避けたい!

老後の生活費にどれぐらい必要なのか?、ゆとりある生活を送る為には一体いくらあれば良いのか?を考えてみたいと思います。

老後生活の不安度は?

外を見る男の子

ほなみ

2019年に老後2000万円問題が大きくピックアップされ、話題になりましたよね。

金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の試算により毎月約5万円の赤字が発生したとすれば、20年で約1300万円、30年で約2000万円を補填しなくてはいけない。

このような内容の発表がありましたが、あくまでもモデルケースの話となっています。

条件は以下のような形で試算されています。

Point
夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦無職世帯

夫が95歳、妻が90歳までの30年間は夫婦とも健康

毎月5万5000円の赤字が発生

モデルケースとは言え、この話を聞けば誰でも「老後の生活どないなんねん」と不安も募ります。

公益財団法人生命保険文化センターの令和元年度の調査によると、老後の生活に「不安感あり」が全体では84.4%を占める結果に。

さらに男女別にすると、男性が81.9%、女性が86.4%となり、女性の方が不安度が高い結果となっています。

ほなみ

普段の家計のやりくりを、女性が担っていることが多いと思うので、その分不安も多く感じてしまっているのかもしれないですね。

不安に思っている具体的な内容については?

  • 公的年金だけでは不十分・・・82.8%
  • 日常生活に支障がでる・・・57.4%
  • 退職金や企業年金だけでは不十分・・・38.8%
  • 自助努力による準備が不足する・・・38.5%
  • 仕事が確保できない・・・31.6%
  • 配偶者に先立たれ経済的に苦しくなる・・・21.9%
  • 貯蓄等の準備資金が目減りする・・・16.0%
  • 子どもからの援助が期待できない・・・13.8%
  • 利息・配当収入が期待とおりにならない・・・11.5%
  • 住居が確保できない・・・5.4%
  • その他・・・0.7%
  • わからない・・・0.3%

https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1157.htmlより引用

やはり、年金だけでは老後の生活を送ることは厳しいと考えている人がほとんどでした。

回答の中にあるように、今の世の中ではあまり景気が良いとも言えません。

さらに退職金や企業年金への期待も薄くなってきていることも事実。

そして老後に子供が独立していたとしても、子供は子供の生活で精一杯という可能性も高く、子供からの援助もあまり期待はできないですよね。

となれば、ますます自分たちのことは自分たちで何とかしなくてはなりません。

老後の生活費はいくら?

life planの文字と電卓

自分たちで何とかしなくてはいけないと考えた上で、老後にどれぐらいの費用が必要となってくるのか?をある程度知っておきましょう。

ほなみ

老後の生活が夫婦世帯の場合と1人暮らしの場合でそれぞれ考えてみたいと思います。

老後の生活費の柱となる国民年金と厚生年金の平均月額ですが、令和元年度末で国民年金が55,946円、厚生年金が146,162円となっています。

夫婦世帯の場合

高齢夫婦無職世帯の家計収支(2019年)夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯。

総務省の調査によると、2019年度の実収入は「237,659円」で総支出が「270,930円」という結果となり、毎月33,271円の赤字を貯蓄などから補填をしているということが分かっています。

毎月33,271円の赤字だと年間339,252円となり、人生100年といわれている中で不安と隣り合わせの生活は大変ですよね。

夫婦無職世帯の家計収支の主な内訳(2019年)

項目 金額(月平均額)
食費 66,458円
住居 13,625円
光熱・水道 19,983円
家具・家事用品 10,100円
被服及び履物 6,065円
保健医療 15,759円
交通・通信 28,328円
教育 20円
教養娯楽 24,804円
その他の消費支出(交際費を含む) 54,806円
消費支出合計 239,948円
非消費支出(直接税・社会保険料) 30,982円
総支出合計 270,930円

単身世帯の場合

高齢単身無職世帯の家計収支(2019年)60歳以上。

総務省の調査によると、2019年度の実収入は「124,710円」で総支出が「151,792円」という結果となり、毎月27,082円の赤字となり貯蓄などから補填をしているということが分かっています。

毎月27,082円の赤字を年間にすると324,984円、人生終えるまで補填し続けるのは、厳しいと感じている人も少なくないと思います。

高齢者単身無職世帯の家計収支の主な内訳(2019年)

項目 金額(月平均額)
食費 35,883円
住居 12,916円
光熱・水道 13,055円
家具・家事用品 5,681円
被服及び履物 3,659円
保健医療 8,445円
交通・通信 13,117円
教育 47円
教養娯楽 16,547円
その他の消費支出(交際費を含む) 30,389円
消費支出合計 139,739円
非消費支出(直接税・社会保険料) 12,053円
総支出合計 151,792円

その他にかかる費用

老後には、生活費以外にも必要と考えられる費用があります。

  • 病院でお世話になることも考えられるので、通院、手術、入院といった医療費。
  • 施設に入るのであればその費用。
  • 葬儀費用やお墓を立てる費用。
  • 持ち家があれば修繕費やリフォーム費用。

これらの費用を補うためにも貯蓄は重要に。

ゆとりのある老後の生活費とは

ベッドで寝る猫

公益財団法人生命保険文化センターの生活保障に関する調査で、ゆとりのある老後の生活費用の目安として平均36.1万円(夫婦2人)となっています。

この36.1万円には、「最低日常生活費の平均22.1万円」と「ゆとりのための上乗せ額」が含まれています。

この「ゆとりのための上乗せ額」とは、旅行やレジャー、趣味や教養、日常生活の充実、身内との付き合いなどがあります。

そして調査の結果では、旅行やレジャーが60.7%と一番多く、その次に趣味や教養の51.1%、日常生活の充実の49.6%、身内との付き合いの48.8%と続いています。

「ゆとりのための上乗せ額」については、老後どのように送りたいのか?で変わってきます。

例えば、旅行やレジャーよりも趣味をたくさんして楽しみたい!

日常生活の充実さを大切にしたい!

老後の生活について詳しく考えることで、必要な費用の予測もできるので良いのかもしれません。

まとめ

今回は、老後の生活にゆとりを持つための生活費は一体いくら必要?について考えてみました。

老後の生活になっても、生活費が極端に減ることは考えられません。

逆に医療や施設など、誰かの手を借りなくてはいけなくなる時のことや、お葬式といった亡くなった後の費用など想像以上に必要なことが分かりました。

年金だけでの生活は不十分という結果から、リスクに備えた貯蓄の必要性や、「ゆとりのための上乗せ額」についても老後どんな風に過ごしたいかを考えるきっかけになりました。

いずれやってくる老後を、できればゆとりのある老後生活を送れるようするためにも、しっかり準備をしていきたいですね。

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